蒙古襲来絵詞
原本、模本、複数系統など一覧
作品解説
歴史の教科書などでよく掲載される蒙古襲来絵詞を全巻通しで鑑賞できます。教科書だとてつはうが飛んでくる場面が掲載されますが、もちろんそれ以外のところもあります。
このサイトに掲載したもの以外に、九州大学所蔵模本がネット上で閲覧できます。順次このサイトに掲載予定です。
文永合戦(九州国立博物館蔵模本)
「蒙古襲来絵詞」(皇居三の丸尚蔵館所蔵、以下「原本」)の模写を2巻に成巻する。乾巻の巻頭が原本の絵11で始まることや、詞書2・絵2を含まないことから、文政11年(1828)に原本が現状の配列に成巻される以前の、古い原本の状態を伝える模本の一つである。本作品の絵は、細部の描写や彩色の多くが省略され、坤巻では画中詞も略される。だが人物の顔や髭髪、樹木等には手慣れた細やかな筆遣いも散見される。詞書は丁寧な筆致で、原本の詞書によく似る。字配りも詞書14最終行を除いて一致しており、原本に似せる意図が感じられる。本作品に押された「田藩文庫」印は御三卿の田安徳川家の蔵書印であり、「献英楼図書記」印は特に3代徳川斉匡の蔵書印と推定されている。本作品は、斉匡が当主や隠居として活動した18世紀末から19世紀前半に模写、蒐集されたと考えられる。 一瀬智執筆、2024 ColBase を編集